住職アンテナ

誕生日メモ

誕生日メモ

私が突然〝廣瀬のともちゃん″に任命されて48年目を迎えました。
誕生とは不思議なもので、「産まれたい?」かとも問われた記憶もないし、きっと、なんの選択の有無も与えられず、気が付いたら、5体満足ながら、レベルの低い丸裸で、生まれる遥か昔から続くドラクエのような世界に産み出されてしまったという感じでしょうか。
役立たずと言われないよう、自分の居場所を得るためにはルールを覚え、スキルを身につけ、能力・学歴・財産・地位・健康のレベルアップをして、何と闘っているのかも分からないまま、いただいた5体を削り、幸せという青い鳥を探し続けます。
子供の頃から、「今のままではダメ」だという空気の中で、社会に適応するには、もっと世界を知り、弱音をはかず、永遠に答えが出ない正解について考え続けなければいけないと思い込まされていました。
しかし、釈尊は誕生と同時に
「天上天下唯我独尊」と言われたと伝えられています。
この言葉は、
自分に何かを追加し、スキルアップして尊くなるのでも、
レベルアップした自分を人と比べて、自分のほうが尊いということでもなく、
そのような、いのちのあり様を翻して、
私とは、天上天下にただ一人しかいない。
誰とも代わることのできない私は、
何一つとして加える必要もなく、
私のままに尊い。
ということに目覚めたとの表明です。
釈尊が言われた、生きとし生けるものが皆救われる世界は何時実現するのか?
私がそのまま認められる世界など地球上にどこにもなく、老い、病み、いずれ死ぬ有限のいのちなのに、なぜ生きるのか?
との問いに対して、今私に言えるのは、
念仏申さずにはおられないこころが起こる時、自分の思いに死んで、地球誕生より遥か昔からはたらき続ける、決して私を見捨てないとの願いに安んじ、人生に絶望せず、無限なる只今に、自分を引き受け生きる人となるとの道以外、私には他の道はないということでした。
#三井のすずちゃん
#天上天下唯我独尊
#誕生
#天命に安んじて人事を
#人生はあなたに絶望していない